『傲慢と善良』名言集「アラサーに刺さる」感想レビュー・考察【映画の原作小説】

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小説『傲慢と善良(辻村深月著)』についてです。

まさに婚活の教本ともいえる小説と出会いました。

「なぜ、あの人は結婚できたの?」
「なぜ、あの人はいつまでも結婚できないの?」

本書を読めば、嫌でもその答えが分かってしまうのです。

物語は、行方不明の婚約者を探すところから始まる。恋愛ミステリー小説です。

久々に心を揺さぶられました。

ということで本記事では、名言と感想レビューをご紹介したいと思います。

もしご興味のある方はぜひご覧くださいませ。

以下、一部ネタバレが含まれます。

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【傲慢と善良】作品情報

作品名:『傲慢と善良』
作者:辻村 深月(つじむら みつき)

出版社:朝日新聞出版
発売日:2019/3/5
ページ数:‎416ページ

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な“恋愛”小説。

書籍『傲慢と善良』│Asahi Shimbun Publications Inc
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【傲慢と善良】名言集

名言1

特別な恋人ではない――、とつきあっている間は思っていた。(架)

書籍『傲慢と善良』│辻村 深月

似たような経験がある方は多いのではないでしょうか。

「あの頃は良かった…」と思わず呟いてしまうときは、いま辛い感情があるように思います。

“灯台もと暗し”――いま傍にあるうちは気づけないのかもしれません。

名言2

気持ちを共有できない寂しさのようなものもあったし、惹かれる相手に子どもの存在を打ち明けられた理すると、この人がバツイチでなければここに決めたのにな、とまるで不動産の物件選びをするような気持ちで身勝手なことを思ってしまう。(架)

書籍『傲慢と善良』│辻村 深月

SNSの「ブロック機能」について考えてみました。人ではなくアカウントだと思えば、その指はいくらかスムーズになります。

相手の感情を考えないようにすることは、一種の防衛本能なのかもしれません。

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名言3

「結婚相談所は、最後の手段ではありません。最初の手段なんです」(小野里)

書籍『傲慢と善良』│辻村 深月

結婚相談所に登録すればなんとかなるかといえば、そうではないようです。

成立度100%の相談所など存在しないように、あくまでひとつの手段にすぎないのです。

なんであれ、いつか(そのうち)やろうと思ったとき……そのときこそが準備を始める絶好のタイミングなのだと気付かせてくれる名言です。

名言4

「ピンとこない、の正体は、その人が、自分につけている値段です」(小野里)

書籍『傲慢と善良』│辻村 深月

婚活を経験したことがあれば、きっと誰もが一度は口にしたことがある――「ピンとこない」。

あの人は決して悪い人ではない。けれどどうやら自分には見合わないようだ……。
「ピンとこない」と思われないことを願いたいものです。

【傲慢と善良】感想レビュー・考察

善良について

本作では「親の言いなりになること=善良」とされています。

例えば昔の日本……親同士が決めるお見合いがそれにあたるでしょう。善良さがあればうまくいきました。

しかし現代では通用しません。

なぜなら、選択の自由があるからです。

善良さは時として世間知らずになってしまいます。

結婚を例にとっても、「自由恋愛」「マッチングアプリ」「街コン」「結婚相談所」と選択肢が広がっています。
結婚相手の選択肢となれば、それ以上ですね。

そして、選択肢が増えると出てくるのが「欲」となります。

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傲慢について

本書では「自己愛=傲慢」とされていました。

婚活とは、結婚相手を探すことです。

しかし大半の人が選ぶことに夢中になり、どう観られているかについては鈍感になってはいないでしょうか。

いまの競争社会で、劣等感を抱える人間は多いです。

一方、自己愛については誰もが持ち合わせているものだと思わせられましたし、納得させられました。

「私なんて……」「俺なんて……」どんなに自分を卑下する人でも、自分のことで頭がいっぱいなのです。
誰もが”正しい評価”を得るためにもがいているのです。

友人選びも職場選びも、どこかお見合いと似ているかもしれませんね。

婚活で結ばれた架と真実がどのような結末を迎えたのか、ぜひ本書にでご確認くださいませ。

【傲慢と善良】名言集/感想レビュー/考察まとめ

今回は、映画の原作小説『傲慢と善良(辻村深月著)』についてまとめてみました。

本書は、恋愛を経験済みの多くの男女・特にアラサーに刺さる作品だと思います。

作者辻村深月さんの観察力と取材力、描写力が素晴らしかったです。

決して明るいテーマではないのに、投入感が強く、ページを捲る手が止まりませんでした。

敢えて独身を選ぶ人も増えてきてはいますが、

結婚願望がある人には、とくにおススメしたい作品です。

……“わたしには早すぎる”?
そんなことはありません。むしろ、個人的には早く読むにこしたことはない、と思います。あなたが結婚相手に若さを望むなら尚更です。

本記事がご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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