近年、日本のYouTube界で人気を集めている『令和の虎』ですが、その成功の裏には多くの議論と物議を醸している場面も少なくありません。
特に「炎上」と呼ばれる状況に陥ることも多々あり、その要因や影響について、深掘りしてみたいと思います。
実例もいくつかご紹介します。
『令和の虎』とは?
『令和の虎』は、日本の起業家やビジネスを始めたい人たちが「虎」と呼ばれる投資家たちに自分のビジネスプランを発表し、投資を募るリアリティーショーです。
この番組は、起業家の情熱やビジョン、そして投資家たちの厳しい質問や意見をリアルに見せることで、多くの視聴者の共感・指示を得ています。
しかし、リアリティショー特有の「緊張感」や「対立」を描くことで視聴者を引き込むという構造は、しばしば炎上の火種にもなっています。
『令和の虎』炎上の原因3選!
「令和の虎」が炎上する理由はいくつかありますが、その主なものは以下の通りです。
1.参加者への厳しい批判
投資家たちは事業提案者に対して率直なフィードバックを与えることがありますが、それが「厳しすぎる」「人格否定に近い」という批判を受けることがしばしばあります。
「著名人と一般人への対応に忖度がある」という意見もあり、炎上の一因となっています。
一部の視聴者は、動画を見て参加者に対する同情心を抱き、投資家側に対して反発することがあります。
2.編集のバイアス
番組の編集方法により、特定の参加者や投資家が極端に悪く見えるように「演出」されているのではないかという疑惑が浮上することがあります。
このような編集のバイアスが、視聴者の感情を煽り、炎上の原因となることも少なくありません。
3.ソーシャルメディアの影響
炎上はYouTube上だけにとどまらず、TwitterやInstagramといったソーシャルメディアで拡散されることでさらに大きな問題へと発展します。
動画の一部分だけを切り抜く「切り抜き動画」により、事実がねじ曲げられた内容がひとり歩きすることもあります。
視聴者が自分の意見を簡単に発信できる現代、炎上の火種はすぐに広がり、収束が難しくなることがあります。
『令和の虎』過去の炎上事例4選
1.令和の虎本編
2024年7月15日、590人目の志願者回。
「革新的なブラジャーを製造販売したい」という提案でした。
プレゼンが始まると、志願者に対する厳しい意見がつづき、志願者が涙をみせるシーンもありました。
最終的に『令和の虎』の主催である岩井社長が「志願者が足りなかった」といい、虎たちに土下座して詫びました。
視聴者たちからは「土下座する相手が違う」と指摘がありました。
炎上ポイントは「志願者への態度」です。
2.なでしこ版令和の虎
2024年5月22日、『なでしこ版令和の虎』で、くりえみさんが炎上しました。志願者への辛辣な発言が多く、視聴者から同情の声が集まり、炎上となりました。
くりえみさんは「やらせ・台本があった」ということをX(旧:Twitter)上で発表。その後、なでしこ版令和の虎を辞退しています。
炎上ポイントは「志願者への態度」です。
3.賭けポーカー事件
2022年6月、令和の虎の投資家たちを含む男性14人が「賭けポーカー(違法賭博)」により書類送検されました。その後、不起訴となりました。
虎たちは事実を認め、謝罪しました。
炎上ポイントは「違法行為」をしたことです。
4.不注意によるスタジオの火事
2024年4月30日、令和の虎のスタジオで火災が発生しました。
火元は家庭用コンロです。
けが人や死者は出なかったものの、その後に配信された態度が話題となりました。
視聴者たちからは「反省の色がみられない」という声があがりました。
炎上ポイントは「報告動画の態度」です。
『令和の虎』の今後の展開
炎上は「令和の虎」にとってマイナス面だけでなく、プラスの側面も持っています。
炎上のマイナス面
番組に対する批判的な声はブランドイメージに悪影響を及ぼし、投資家たちの信頼性や参加者募集に支障をきたす可能性があります。
これにより、番組側は出演者への配慮や編集方針の見直しを余儀なくされることもあるでしょう。
炎上のプラス面
しかし、炎上が注目を集めるきっかけとなることも事実です。ネガティブな話題であっても、それが話題性を生むことで視聴数が増えたり番組自体の知名度向上につながることがあります。
例えば、39人目の志願者「眞本 進五さん」や、青い令和の虎63人目の志願者「本田 裕典さん」の回がその例です。
番組側としては、この注目をどうポジティブな方向に活用するかが今後の鍵となるでしょう。
『令和の虎』炎上の裏側と事例まとめ
「令和の虎」は、リアルなビジネスの世界を描くことで多くの視聴者にインスピレーションを与えていますが、その一方で参加者や投資家の間の緊張感が炎上の原因となることもしばしばです。
今後、番組がどのように視聴者や関係者との信頼関係を築き直し、さらなる成長を遂げていくのか注目されます。
ネット社会の現代において、炎上は避けられない現象かもしれませんが、それを通じて番組が学び、進化していくことで、より良いエンターテインメントとビジネスのバランスを見つけていくことが期待されます。