Netflix配信作品、心理スリラー『視線/Watcher』。あのラストシーンの結末が意味する恐怖とは何だったのか?
この記事では、
- 主人公ジュリアと隣人の「奇妙な共通点」
- ラストシーンでの心理的な「立場逆転」の考察
- 映画全体で起きていた事件の全体像
- 筆者の感想レビュー
をまとめています。
「結末の真相を深く理解したい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
※以下、ネタバレが含まれます。
映画『視線/Watcher』簡単なあらすじ
主人公・ジュリア(演:マイカ・モンロー)は、夫(演:カール・グルスマン)の都合で見知らぬ土地へ越し、慣れない生活を送っていた。
ある日、向かいの建物の窓からとある男性(演:バーン・ゴーマン)が覗いていることに気づく。地元で連続殺人事件の報道がされるなか、例の男性にストーカーされているのではないかと不安を募らせる――。
ラストシーン・真相を徹底考察

主人公と男性は変わらない存在だった、もしくは立場が逆転した――という意味です。
死の間際まで、ふたりはしっかり視線を交わしていたところがポイントです。
最後、主人公が男性を射殺したのは、反撃に出たからでした。
もしあのまま射殺していなければ、現場に視線を送っていた少女が次の被害者になるかもしれなかったので、英断でした。
主人公もストーカーで、人殺し

ストーカー男の趣味は、窓から他人の生活を覗くことでした。
1日つきっきりで父親の看病で手が離せないため、人づきあいもなく、それくらいしか楽しみをもてなかったのです。
そんなこんなで拗らせていたある日――。男の視線に気づいた主人公が、確認のために手を振ったことが災いし、互いに意識しはじめました。
男性は好意から、女性は恐怖心から。互いが互いに視線を送っていたのです。
男性も警察に相談しているため、客観的にみれば、主人公もストーカーかつ人殺しです。ラストシーンで、旦那は主人公のことを「頭がおかしい……」と怪しんでいた節があったので尚更混乱したはずです。
旦那から見て「友人の部屋」に連れ込んで襲い掛かったのはどちらなのか判別はつきません。
スパイダーの正体とは

連続殺人犯・スパイダーの正体は隣人の男(ストーカー)でした。
スパイダーには、「主人公女性と似たような年齢の女性を狙う・枕カバーを押し付ける・喉を切る・首が切れそうなほど深く切る」という特徴がありました。それは全て、物語のラスト、ストーカーの男が主人公に対してとった行動と同じです。
ひとつの解釈として、「気づいてほしい、視線が欲しい」という男性の欲求が、首上をカットして持ち帰っていたのかもしれません。
“スパイダーのせいにするために、殺人行為を模倣したのでは?”という疑問が脳裏を過ぎるかもしれませんが、主人公を襲ったのはスパイダーが既に捕まったあとなので逆効果です。
このことから、スパイダーとして捕まった男性は冤罪で、真犯人は隣人の男だといえるでしょう。
映画『視線/Watcher』を観た筆者の感想レビュー
知らない土地・言語が分からないという状況が一層、主人公の恐怖を引き立てていましたね。
1日つきっきりで父親の看病をしていたという隣人の男のエピソードから、彼も本来は良い人だったのだと思えます。介護に追い詰められて壊れてしまったのでしょうね…。
主人公も主人公で、見知らぬ土地で孤独に押し潰され、旦那に対し「もっと見てほしい」という不満が募っていたように思います。
波長が合う人同士で繋がりやすいといいますから、男のほの暗い視線に気づいたのも、主人公が抱える孤独がそうさせたのかもしれません。
地味に気になったのは、主人公の部屋の大きな窓にカーテンが無いこと。そのような状況で夜に明かりをつけたら外からは丸見えですよね。彼女の部屋が狙いをつけられたのも必然的です。
皆さん、カーテンは忘れずにつけてくださいね。いつの間に視線を浴びているかもしれませんから…。
ちなみに監督は女性の方だそうです。もしかしたら似た経験があるのかなぁ、とそんなことも気になりました。
調べてみたところ、『視線/Watcher』に対する世間からの評価は、大体3.2~3.3くらいが平均のようです。
個人的な評価もそんな感じです。最後まで楽しく集中して観られたけれど、展開にパンチがあるかと言われればそうでもなく、感動作品というわけでもないので、一度観たら十分かな?と感じました。
しかし、もし続編があるなら観たいです。
気まずいシーン:なし
グロいシーン:あり
まとめ:映画『視線/Watcher』最後の真相・ネタバレ考察
今回は映画『視線/Watcher』のラスト・結末について徹底的に考察しました。
- 最後(ラストシーン)の意味:主人公と男(ストーカー)が変わらない存在となった、立場が逆転した
- なにが起こっていたのか:実は、お互い視線を送り合っていた。
ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。