【牛首村】実話?元ネタ「坪野鉱泉」失踪事件の末路・双子の忌み子伝説が怖すぎる

映画『牛首村』。 画面越しに映った「牛の首のマスクを被った少女」の姿に、背筋が凍った方も多いはず。

この物語自体はフィクションですが、舞台となった場所やそこで語られる伝説は、実在する「呪いの記憶」に基づいています。

本記事では、実在の心霊スポット「坪野鉱泉」で起きた24年前の失踪事件や、かつて日本に実在した「双子の忌み子」という残酷な風習など、映画の裏側に隠された「恐ろしい真実」を紐解きます。

これを知った後、あなたはこの映画を「ただの作り話」と笑えるでしょうか……。

※以下、ネタバレが含まれます。

スポンサードリンク

映画『牛首村』作品情報

項目詳細
作品名『牛首村』(うしくびむら)
公開日2022年2月18日
制作国日本
上映時間115分(1時間55分)
監督清水崇

物語は、ネット配信に映った女子学生を切欠に、主人公たちが「牛首村」に足を踏み入れるところから始まります。

そこで起こる奇妙な出来事や、村に隠された恐怖に直面します。

スポンサードリンク

映画『牛首村』は実話?元ネタとされる「5つの恐怖」を検証

結論からいうと、映画『牛首村』はフィクションです。

しかし、単なるフィクションではなく、実在する都市伝説や風習に影響を受けています。


では、本作に纏わる「実在する迷信や伝承(実話・元ネタ)」とは、一体どのようなものでしょうか。
本章では、映画の元ネタを検証していきます。

  1. 心霊スポット「坪野鉱泉」と神隠し事件
  2. 怪談「牛の首」
  3. 実在する「宮島隧道(牛首トンネル)」
  4. 本当にあった恐怖の風習「双子の間引き」
  5. ホラーゲーム『零~紅い蝶~』

1.実在の心霊スポット:「坪野鉱泉」

冒頭で女子学生たちが配信していた心霊スポット「坪野鉱泉」は実在の場所。

坪野鉱泉(ホテル坪野跡)」は、富山県魚津市坪野地区にありました。
1956年に温泉施設として創業しましたが、1980年頃にホテル坪野が廃業し廃墟化しました。現在は解体されています。

撮影当時は、動画配信者や肝試し目当ての若者などが訪れていたといいます。

スポンサードリンク

【衝撃の結末】24年越しの発見と事件の真相

坪野鉱泉に纏わる事例で、なかでも注目を浴びているのが、1996年5月5日に起きた「女性2人が行方不明になった」件。

当時19歳だった彼女たちは、「坪野鉱泉へ肝試しに行く」と告げたきり姿を消しました。

長らく謎とされていた「女性2人の失踪」ですが、2020年3月に事態は急展開を迎えます。富山県射水市の伏木富山港の海底から、軽自動車とともに24年が経過した彼女たちの遺体が発見されたのです。

後の目撃者の証言によれば、「ナンパしようとして車に声をかけたら、そのまま車が海へ落ちてしまった。怖くなって逃げた」とのこと。

長年「心霊スポットへ行ったきり消えた」と都市伝説のように語られてきた噂は、あまりにも残酷な形で現実のものとなりました。

スポンサードリンク

【補足】公式は「元ネタ」と公言しているのか?

ここで気になるのが、映画側がこの事件を「公式なモデル」としているかどうかです。

製作陣は特定の失踪事件を公式に「実話のモデルである」と明言していません。

しかし、舞台が坪野鉱泉であることや、少女の失踪から始まる物語の設定は、あまりにもこの事件を彷彿とさせます。
これには、実際に亡くなった方がいる事件をホラーの題材にすることへの配慮があると考えられます。

2.伝説の真相:聞くと死ぬ?怪談「牛の首」の正体

映画『牛首村』の核となる怪談「牛の首」は、実在する伝承(都市伝説)です。

「牛の首」とは、その話を聞いたものは、“その内容の恐ろしさのあまり3日と経たず亡くなってしまう”という怪談。そのため、肝心の内容については謎に包まれているのです。

※「牛の首」といえば、小松左京が1965年に発表した小説が有名ですが、作者の創作した怪談ではないとのことです。

3.実在のトンネル:宜保愛子が拒絶した「宮島隧道(牛首トンネル)」

本作に登場する「牛首トンネル」は心霊スポットとして知られています。

正式名称は「宮島隧道(みやじまずいどう)」。
県境にまたがる宮島隧道は、富山県小矢部市と石川県河北郡津幡町の県境に位置します。
能越自動車道福岡ICから国道8号・県道74号経由で約20分。狭いトンネルです。

伝説の霊能力者である宜保愛子さんが拒否した心霊スポットとして有名です。

スポンサードリンク

4.【恐怖の風習】本当にあった「双子の間引き・忌み子」の歴史

映画のストーリーに深く反映されているのが、「双子」や「忌み子」に対する歴史的な偏見と風習です。

実際に、日本の一部の地域では、双子の存在を不吉とし、忌避されることがありました。

具体例は以下です。

  • 育てるのにお金がかかるから
  • 多産は、犬猫と同じだから
  • 男女の双子「夫婦子(めっとご)」と呼ばれ、心中した男女の生まれ代わりとされた(当時、心中死は罪人扱い)

そのため、双子の片割れを死産としたり、養子や寺に預けたりして間引かれていました(口減らし)。
また、産みの母親は「畜生腹」と言われ、罵られました。

双子に対する迷信・偏見は、戦前まで続いたといいます。


また、双子を忌み子とする風習は日本に留まりません。

かつての南西部イグボ=オーラでは、双子は「悪魔」とされ、殺害されていた時代があったそうです。
(現在は、逆に「幸福の象徴」とされています。)

スポンサードリンク

5.映画『牛首村』の元ネタはゲーム『零~紅い蝶~』?

一部の間で、映画『牛首村』の元ネタは、『零~紅い蝶~』だと言われています。

これはテクモ(現・コーエーテクモゲームス)が2003年11月に発売したプレイステーション2用の和風ホラーアクションゲームです。

“地図から消えた村”に迷い込んでしまった二人は、怨霊に満ちた
村から脱出する為に、手に入れたカメラ「射影機」で霊と戦い、
写真に写ったヒントを元に謎を解いていきます。

なぜこの村は消えてしまったのか?双子を生贄とする儀式とは?
次第に明らかになって行く謎。そして、霊感の強い姉は、霊にとりつかれ次第に壊れていく…

引用元:tecmo公式サイト

【関連作品】零~紅い蝶~ PlayStation 2

ただし、公式に発表された事実ではなく、あくまで噂にすぎません。

これら5つの実在する恐怖体験が、背筋の凍るリアリティを注ぎこんでいます。

スポンサードリンク

まとめ:『牛首村』に隠された「実話」の正体

映画『牛首村』は、以下の5つの要素が複雑に絡み合うことで、単なるホラーを超えた「本物の恐怖」を作り出しています。

  • 【牛の首】:聞けば死ぬという、内容不明の都市伝説
  • 【坪野鉱泉】:実在する廃墟と、そこで起きた「少女失踪事件」
  • 【宮島隧道(牛首トンネル)】:霊能者も拒否する実在の心霊スポット
  • 【双子の風習】:かつて日本に実在した、忌み子と間引きの悲劇
  • 【零〜紅い蝶〜】:作品に影響を与えたとされる伝説のホラーゲーム

映画は終わっても、舞台となった坪野鉱泉や牛首トンネルは、今もそこに存在し続けています。

次にあなたが心霊スポットを訪れる時、新たな恐怖伝説が生まれるかもしれません。

スポンサーリンク
スポンサーリンク