『秒速5センチメートル』が気持ち悪い理由を女視点で考察!結末の意味や感想!

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今回はアニメーション映画『秒速5センチメートル』についてです。

『秒速5センチメートル』の監督は新海誠さんです。代表作には『君の名は』『すずめの戸締まり』『天気の子』などがあります。

本作には「気持ち悪い」という声が寄せられています。

ということで本記事では、

について女視点で考察していきます。
ご興味のある方は、ぜひ最後までご覧くださいませ!

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【秒速5センチメートル】主な登場人物

遠野貴樹(とおのたかき)…主人公。
篠原明里(しのはらあかり)…ヒロイン。転校して、貴樹と離れ離れになる。
澄田花苗(すみだかなえ)…貴樹に恋する少女。

【秒速5センチメートル】「童貞の妄想みたいで、気持ち悪い」

※以下ネタバレを含みます。ご注意ください※

状況雪の影響でダイヤが大幅に乱れ、待ち合わせ時間に遅刻してしまう貴樹。
明里は駅の待合室で待っていた。

  1. なぜ親は中学生の娘を放ったらかしなの?
  2. なぜ納屋(小屋)に泊まるという選択をしたの?
  3. なぜ凍死しないの?

なぜ親は中学生の娘を放ったらかしなの?

夜7時の待ち合わせに中学生の娘を1人で行かせるというだけでも大胆な判断ですが、「休日の明るい時刻に会いに行くように」と、息子を説得しなかったのも不思議です。

何故なら「小学校の頃に貴樹と明里は病気がちだった」という設定だからです。
経験上、そういった子を持つ親は心配性になります。

駅員さんがスルーしているのも不思議です。

まるで夢のなかにいるようです。

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なぜ納屋(小屋)に泊まるという選択をしたの?

納屋(小屋)に泊まるという選択には違和感が残ります。

  1. 吹雪のなかで身体が冷え切っているはずの明里は大丈夫?
     (畑の脇にあった小さな納屋で一晩を明かすよりは、自宅の方がよっぽど安心で温かいはずです。)
  2. あらかじめ親に報告していないの?
     (夜7時に待ち合わせになった時点で、貴樹が泊まりになるのは想定内だったはず。明里の親からのアクションがないのが非現実的です。)

なぜ凍死しないの?

本来ならば、ぶるぶる震えが止まらず、ロマンチックとは程遠い結末を迎えるでしょう。

何故なら、雪は降りつづき、一面雪景色。防寒具は古い毛布1枚のみ。
納屋で一晩過ごせば凍え死んでしまうような寒さだからです。

視聴者からは「凍死する」「それくらで電車止まらない」「栃木はそこまで田舎ではない」「そこまで雪深くならない」「その時代に大宮駅にスタバはない」という現実的なツッコミが寄せられることとなりました。

明里の体調に触れることはなく、
女の子が手づくりお弁当拵えてきていたり(友達を家に呼んで夜ご飯を一緒に食べるほうが自然)、キスしたり、納屋で二人きりで泊まったりします。

実際に降りかかる問題をスルーして、男の子が喜ぶ展開がギュっとつまっているところが、「童貞の妄想みたいで気持ち悪い」と言われるポイントになっていると思います。

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【秒速5センチメートル】「1000通のやり取りして1センチしか距離が縮まらないのが気持ち悪い」

1000通のやり取りして1センチしか距離が縮まらないのは気持ち悪いと思います。
100通ならともかく、1000通ともなると気持ち悪いですね。

何故なら、やり取りの内容は視聴者には見えていないからです。
「主人公は魅力的だったんだけどね……」とはなりません。つまり「どんな内容のやりとりだったんだろう……貴樹って気持ち悪い人だったのね……」と咀嚼するしかないのです。

1000もやり取りしている間、貴樹はなんとなくで良かったのかもしれませんが、明里にとっては違いました。
明里は愛想が良い分、貴樹がずっと受け身だったり、反応が薄いので疲れてしまったのではないでしょうか。

その気がないなら「ない」と伝えてあげてほしいものです。

■貴樹が明里のことが好きだった場合…1センチしか距離が縮まらないのが気持ち悪い。

■貴樹が明里のこと好きではない場合…その気持ちがないのに、1000もやりとり続けるところが気持ち悪い。

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【秒速5センチメートル】「ストーカーみたいで気持ち悪い」

  1. 手紙の文面を全て覚えているのが気持ち悪い
  2. 未練たらしく、引きずっているのが気持ち悪い

手紙の文面を全て覚えているのが気持ち悪い

全面覚えていること自体は、すごく嬉しかったんだな、と微笑ましく感じました。
しかし、それほどの熱がある割には行動に違和感が残ります。


気持ちを少しでも言葉にして伝えていたら、またイメージも違っていたように思います。

貴樹が手紙の文面を全て覚えているだなんて、明里は予想すらしていないでしょう。

「熱量×受け身」が違和感でした。

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未練たらしく、引きずっているのが気持ち悪い

「愛情ではなく執着だから。」

ラスト、貴樹はあらゆる時間・場所で明里の姿を探します。その姿はストーカーじみています。

何故なら、明里には彼氏がいるからです。
(仮に恋人同士だったなら話は変わってきます。)

この気持ち悪さの正体は、明里への感情の正体が「愛情」ではなく「執着」だという点にあると思います。

思い起こせば、最初から明里に対する“愛情”と呼べる行為はなかったように思います。

具体例は以下になります。

  • 明里から電話で転校を告げられたとき→拗ねる
  • 明里から校舎でお別れを告げられたときに→拗ねる
  • 駅の待ち合わせに大幅に遅れたのに待ってくれていたとき→「ごめんね」「ありがとう」の言葉や体調への気遣いは無し
  • クリスマスの電話→居留守
  • 唯一続けていた文通→明里にとって苦痛だった

などです。

「明里は貴樹のことが今でも好き」な設定です。
にも拘わらず、貴樹が明里に与える魅力が足りないために(説得力がないために)「童貞の妄想・ストーカー」のような印象を与えてしまっています。

通常、女性は男らしい男性に魅力を感じるものです。


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【秒速5センチメートル】なぜこの結末なのか考察!

❝男性は過去の恋愛を引きずる❞、といいますね。
例えば、以下の例えは有名です。

  • 男性はフォルダを分けて保存する⇔女性は上書きする
  • 男性は過去の恋愛を忘れられない⇔女性は過去の恋愛を忘れる

これらには、男性は相手されいれば、沢山子孫を残せるけど、女性はそうでない点が影響していると思います。

そういったリアルさを反映している結末になっています。

最後に主人公が吹っ切れたように微笑んでいますね。
現実を目の当たりにし、ようやく「初恋」が幕を下ろしたのだと思います。

気になるブログ

本記事では映画『アリスとテレスのまぼろし工場』について、「気持ち悪いと感じたシーン・気持ち悪い理由・感想」などについてま…


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【秒速5センチメートル】筆者の感想レビュー

気になった点

モノローグがポエム調なことも相まって、「初恋の物語」というより「初恋に恋する物語(自己陶酔?)」の印象が強いです。

原作小説を読めば、その印象も変わるのかもしれません。


作画(?)が気になりました。何故なら、登場人物の顔がほぼ同じだったからです。

登場人物たちの人となりが見えませんでした。
家庭や学校(クラス)に個性的な人がいたり、人間関係がかいま見える描写がもう少しあったりても良かったのかなと思います。

まるで主要人物たちの周囲の空間は止まっているような印象を受け、生活感が感じられないところも現実感を薄めています。
これらが相まって、フワフワした「妄想」のような錯覚が生まれているポイントになっていると思います。

全体を通して何を伝えたかったのかよく分からず、モヤっと感が残ってしまいました。

※『秒速5センチメートル』の原作は小説です。

映画と小説では表現できる量が違いますから、映画で理解できなかった分を補完することができそうです。

小説 秒速5センチメートル (角川文庫) 

良かった点

主題歌『One more time,One more chance(山崎まさよし)』に乗せて、想い人の姿を探しているシーンはいたく感動しました。

筆者も、同じようなことを思った経験があったからです。
(そこにいるはずがないのに、大切なひとと似た背格好の人を見つけると、「もしかしたら」と思ってしまうのです。)

その割に…という違和感は残ったものの、「手紙の文面を全て覚えてしまう」というのも、すごく嬉しかったんだろうなと伝わってきます。

あとは、楽しみにしている予定があって、「電車の区間、一駅一駅がすごく長く感じる」という描写も、もどかしさが表れていて良かったです。

主人公が男性なので、心の琴線に触れるのは男性が多いのかもしれないと思いました。

この映画に感動できるのは、「どこかに似たような経験があり、登場人物に感情移入できた人」だと思いました。

気になるブログ

本記事はジブリ映画『コクリコ坂から』が気持ち悪いという声・メルと俊の関係について分りやすくまとめてご紹介しています。…

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【秒速5センチメートル】気持ち悪いと言われる理由と結末について考察まとめ

今回はアニメ映画『秒速5センチメートル』の気持ち悪いと言われる理由や結末について考察し、まとめてみました。

『秒速5センチメートル』は人気があり、評価の高い作品です。後からあれこれ考えさせられるのは、本作に感情を揺さぶる魅力があるからでしょう。

ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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