映画『見えない目撃者』を観終わった後、スリル満点の展開に興奮しつつも、「いや、さすがにそれは無理があるだろ!」と心の中でツッコんでしまった箇所はありませんか?
視力を失った主人公が凶悪犯に立ち向かうという設定上、「警察の無能さ」や「犯人・日下部の異常な動機」など、リアリティの薄さに疑問を感じる視聴者が多いのも事実。
そこで本記事では、
- 思わずツッコミたくなる矛盾点・違和感のまとめ
- 犯人・日下部があの凄惨な事件を起こした本当の動機
- この物語は実話?元ネタとは
を、映画の核心に迫りながら徹底考察します。この記事を読めば、作品の裏側にある「真実」に辿り着けるはずです。
以下、ネタバレを含みます。
映画『見えない目撃者』 作品情報・キャスト
- 作品名:見えない目撃者(2019年公開)
- 監督:森淳一
- 元ネタ:韓国映画『ブラインド』
- キャスト:
- 浜中なつめ:吉岡里帆
- 国崎春馬:高杉真宙
- 日下部(犯人):浅香航大
『見えない目撃者』のツッコミどころ7選!これって無理がある?
まず初めに、ツッコミどころ一覧をご紹介します。
- 犯行のナゾ:なぜ少女を監禁?あの不気味なぬいぐるみは何?
- 動機のナゾ:なぜ15年前を模倣?なぜ被害者は女性だけ?
- 警察の無謀さ:なぜ常に少人数で動く?一般人が首を突っ込みすぎ!
- 応援が遅すぎる:夜に侵入したのに、救急が来るのは翌朝?
- 犯人の瞬間移動:なぜ降りる駅がわかった?先回り早すぎ!
- 主人公が超人すぎ:盲目なのに階段を爆走?盲導犬いらずの身体能力。
- 犯人の油断:なぜトドメを刺さない?急にのんびりしすぎ!
【考察】日下部の動機など“ツッコミどころ”の裏にある「答え」に迫る
Q1:犯人日下部の異常な行動と「ぬいぐるみ」の正体とは

「わざわざ少女たちを監禁し、交互に殺害した理由」は、彼女たちに恐怖を与え、反省させる時間を与えるため、と解釈することができます。
もしくは、それも込みで15年前の儀式模倣だった(15年前の犯人にそうする理由があった)という可能性も考えられます。
また、あのヨレヨレのぬいぐるみは、犯人が学生時代から抱いていた殺人への憧れの象徴。
ぬいぐるみの部位がそれぞれ欠けていることから、予行演習を繰り返していた過去が伺えます。ぬいぐるみでは満足できなくなり、ついに犯行に至ったのでしょう。
Q2:日下部が「15年前の儀式」にこだわる理由とは

犯人日下部にとって例の事件は「最高の興奮」だったはず。それを自らの手で再現することで、当時の快楽をもう一度味わおうとしたのではないでしょうか。
また、被害者が女性限定だったのは、主人公・なつめ(元警官で事故を起こした過去)を「穢れた存在」と見なしていたから、と捉えることができます。
女性特有の「穢れ」を浄化するという歪んだ正義感、あるいは女性に対する強いコンプレックスが、あの凄惨な儀式へと駆り立てたのだと考えます。
Q3:警察の動きやラストの違和感について
「警察が少人数だった理由」は、正式な捜査権限がない中での「独断」だったためだでしょう。
「刑事たちに危機感が足りなかった理由」は、犯人は警察仲間だから、もしくは被害者と属性が異なっていたことから、自分らは殺されないと鷹をくくっていたのかもしれません。
「応援・救急の到着が翌朝になった理由」は、停電や夜間の混乱で手間取ったというリアリティな演出として解釈できます。
Q4:なつめが「駅の階段」を爆走できた理由

なつめは年齢や身長まで当てる「超人的な聴覚」の持ち主。
さらに、極限状態において、普段セーブされている脳の能力が120%解放された「火事場の馬鹿力」だったと解釈できます。
『見えない目撃者』は実話?元ネタとの繋がり
『見えない目撃者』は実話ではありません。
元ネタは、2011年公開の韓国映画『ブラインド』です。
2015年には中国でもリメイクされるなど、アジア圏で非常に高く評価されている物語がベースになっています。
設定の秀逸さはオリジナル譲りですが、日本版ならではの恐怖演出がツッコミどころとスリルの表裏一体を生んでいますね。
まとめ:『見えない目撃者』のツッコミどころと日下部の動機を振り返り
映画『見えない目撃者』に多くのツッコミどころはありますが、それこそが本作の圧倒的な緊張感とスリルを生んでいるスパイスでもあります。
日下部の動機の真相など、最後まで目が離せない、まさに極上のエンターテインメント作品でした。
皆さんはどのシーンに一番ツッコミたくなりましたか?