【矛盾】リメンバーミー│ヘクターなぜ消えない?なぜ死者の国へ?徹底考察

ディズニー映画『リメンバー・ミー』を観て、「あれ?これって矛盾してない?」と疑問に思ったことはありませんか?

特に多くの人たちが気にしているのが、

「最後、ヘクターはなぜ消えなかったのか?」
「そもそも、なぜミゲルだけが死者の国へ迷い込んだのか?」

という点です。

本記事では、物語の鍵となる「死者の日のルール」を整理しながら、劇中の矛盾と言われているポイント5選を徹底考察。結末の真相を知ると、ラストシーンの感動がさらに深まります。

▶映画『リメンバー・ミー』 デラクルスのその後

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【リメンバーミー】主な登場人物/キャスト

  • ミゲル/石橋陽彩
    本作の主人公。デラクルスに憧れ、ミュージシャンを夢見る少年。
    ある日、死者の国に紛れ込んでしまう。
  • ヘクター/藤木直人
    死者の国の住人。マリーゴールドの橋を渡ることを夢みている。
    ひょんなことから、ミゲルと死者の旅を共にする。
  • エルネスト・デラクルス/橋本さとし
    死者の国の住人。伝説のミュージシャン。
  • ダンテ
    ミゲルに懐いている野良犬。
    ミゲルについて死者の国についていき、冒険を共にする。
  • ミゲルの家族
    代々靴屋を営んでいる。音楽を禁止している。

【リメンバーミー】矛盾点について考察!

矛盾1:ママココが亡くなったのに、ヘクターはなぜ消えないの?

1つ目は、「ママココが亡くなっているのに、なぜヘクターが消えないの?」という矛盾について。

これには、「ヘクターの生前の思い出が語り継がれればOK」というルールが適用されています。

つまり、ママココがヘクターとの思い出を家族に話した瞬間に、ヘクターは「消えない身体」を手に入れていたのです。(つまり今後、ママココが亡くなっても、子孫たちが生きている限り問題ありません)

さらに、ミゲルがヘクターの遺影を飾ったことで、ヘクターの念願の夢だった「マリーゴールドの橋を渡る」という願いも叶えることができたのです。

矛盾2:なぜミゲルは死者の国へ行ったの?

次に話題にあがるのが、「なぜ、生きているミゲルが死者の国へ行けたの?」という矛盾です。

これは明確に作中に説明があり、「死者の日に、死者の物を盗んだから」です。

ミゲルはコンテストに出るために、伝説のミュージシャン(デラクルス)の墓に忍び込み、そこに飾られていたギターを手に取り、ジャカジャーンと弾きました。

死者の日は「生者が死者に供え物をする日」。「生者が死者の供え物(遺品)を盗む」ことは禁忌(呪い)とされており、その罰としてミゲルは生きながらにして「死者の姿」が見えるようになり、死者の国へと迷い込んでしまいました。

※「お供え物を食べる」のは、実はメキシコの風習ではOK(お供えのあとで家族で食べるのが一般的)なので、それが呪いの原因にはなりません。

▶映画『リメンバー・ミー』 ダンテの正体

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矛盾3:死後の世界の矛盾(メッセージ性)について

ガイコツ

次に、「もしミゲルが亡者の世界に迷い込まなかったら(呪われなかったら)……デラクルスは亡者の国で永遠にスターだったの?」という矛盾点です。

もしミゲルが死者の日にギターを盗まなければ、“デラクルスは大スターのままもてはやされ、ヘクターは家族と縁を切られたまま、二度目のお別れを迎える”はずでした。

つまり、「この世はやったもん勝ち」ともいえる側面も見えるのです。


なぜこういう構成なのかといえば、悪いことをして名声を得た人物が死後すぐに悲劇に見舞われても構わないものの、それだと映画としてはストーリー性に欠けるわけですね。

したがって、ミゲルが呪われた部分までが運命と捉えることができ、

「たとえ悪いことをしてこの世を欺いても、死後はこうなっちゃいます」

という教訓が完成するため、問題はなさそうです。

デラクルスのその後の転落が描かれることにより、強烈なメッセージとなりました。

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矛盾4:なぜミゲルは証明できたのか?

死者の日の祭壇

次に、「ミゲルが真実を証明できたのは何故?」という矛盾です。

現実世界で、デラクレスがあからさまに嫌われている背景には、決定的な証拠が出てきたはずですよね。


ヘクターの名誉を取り返す物証として、以下2点が挙げられます。

  • 写真(ヘクターがギターと写っている姿):ミゲルがデラクルスのことを曾祖父だと思い込んだ理由もこれです。デラクルスが持っていたギターは世界に一点ものだと考えられます。
  • 残されたヘクターの名曲:ヘクターの実家からは、リメンバー・ミーを含む名曲がゾロゾロと出てきました。一方、デラクルスは作詞作曲の才能がなかったため、限られた曲でスターになり、その後ドラマなどに出演して活躍していました。(ドラマのアイディアひとつとっても、ヘクターに依存していました。)

「娘のココに送った手紙には、数々の名曲が書かれていました。リメンバー・ミーだけではありません。(ガイドの女性)」

引用元:映画『リメンバー・ミー』

手紙や日記からヘクターとデラクレスの関係性が明るみになり、ヘクターの死亡日あたりにデラクレスが毒を手に入れた記録があるか……など次々と捜査が及んだはずです。これらのことが重なり、真実が明らかになったといえます。

家族の信じる心、ヘクターの才能が光への道しるべとなったのでしょう。

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矛盾5:音楽禁止の理由は?

最後に、ミゲルの家族がかたくなに音楽を禁止していた矛盾について。

「なぜ、そこまで拒絶するの…?」

その理由は、彼らが「音楽は家族をバラバラにする」と思いこんでいたためです。

ママココを除く家族全員が、ヘクターが音楽のために家族を捨てたと勘違いしていたのです。この説明は、映画の冒頭にあります。

ラストでようやく、その誤解は解けたのでした。

気になるブログ

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まとめ:リメンバーミーの矛盾点「ヘクターなぜ消えない?」ほか

今回は映画『リメンバーミー』の矛盾点について幾つか考察しました。

  • ヘクターが消えない理由:生者の国でミゲルが「生きた証」を証明し、想いを繋いだことで、消滅の危機を乗り越えました。
  • ミゲルが死者の国へ行った理由: 死者の日にミゲルが「死者の品(ギター)」を盗んだ(借りた)ことで、禁止されているルールに降れ、呪いがかかってしまったためです。
  • ミゲルが証明できた理由:ヘクターが娘(ママココ)にあてた手紙に名曲の数々が残っていたことが決めてとなったと考えられます。
  • 音楽禁止の理由:ヘクターが音楽を愛したことで、家族がバラバラになったという誤解があったからです。

本作は一見すると矛盾に見える設定もありますが、「人は二度死ぬ。一度目は肉体が滅びた時、二度目は誰からも忘れ去られた時」というテーマに沿って丁寧に描かれています。

ルールや背景を知ることで、ラストの「音楽」が持つ力や、家族の絆がより一層深く感じられるはずです。
皆さんは、この結末をどう感じましたか。 

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