アニメ映画『屋根裏のラジャー』についてです。
本作に対し、
「アマンダは死んだ?(死亡)」
「ラストシーンの意味は?」
と気になっている方が多いようです。
ということで本記事では、それらの謎について考察・解説していきたいと思います。
もしご興味ある方は、ぜひ最後までご覧くださいませ。
本記事は観賞後の方を対象にした記事です。
ネタバレが含まれますのでご注意くださいませ。
【屋根裏のラジャー】作品情報
あらすじ・ストーリー紹介
彼の名はラジャー。
世界の誰にも、その姿は見えない。
なぜなら、ラジャーは愛をなくした少女の
想像の友だち《イマジナリ》。しかし、イマジナリには運命があった。
人間に忘れられると、消えていく。
失意のラジャーがたどり着いたのは、
かつて人間に忘れさられた想像たちが
身を寄せ合って暮らす《イマジナリの町》だった―。残されたのは無力な自分と、ひとりの少女の記憶だけ。
「屋根裏の誓い」の真実が明らかになる時、
ラジャーは、大切な人と家族の未来を懸けた
最期の冒険へと旅立っていく。世界は残酷で愛に溢れている。
勝つのは想像か、それとも現実か。
ラジャーと仲間たちの「誰にも見えない戦い」が今、始まる。ようこそ、イマジナリの世界へ。
引用元:「屋根裏のラジャー」公式サイト│スタジオポノック
主な登場人物/キャスト
- ラジャー
…本作の主人公。アマンダのイマジナリーフレンド。 - アマンダ
…快活な少女。想像力豊か。 - ミスター・バンティング
…本作のヴィラン。イマジナリーたちを食糧にしている。
【屋根裏のラジャー】考察
考察1:アマンダは死んだの(死亡した)?
結論から申し上げますと、アマンダは死亡していません。
冒頭の交通事故でも意識を失っていただけですし、
最後も回復したため、病室で目を覚ましました。
ラスト、病み上がりで「最後の冒険に行こう」と出発したものだから、少し心配になってしまいますよね。
アマンダはたくましく生きていきていくでしょう。
ミスター・バンティングたちと戦っているとき、アマンダはラジャーに「これからは、母と生きてくこと」と言われています。
ラストに会話しているとき、ラジャーの身体からは、キラキラと分子のようなものが抜けていっていましたね。
この描写は、冒頭のラジャーにはありません。
途中、忘れられて消えそうなイマジナリーには同じような描写(キラキラ)があります。
つまり、これから消えそうなのは、アマンダではなくラジャーの方なのです。
考察2:ラストシーンの意味は?
アマンダが成長し、やがてラジャーとお別れを迎える……という意味です。
アマンダは今回の事件を経て、成長しました。
父親は病で死亡する前に、アマンダに3つの約束ごとをしましたね。
それは、
「パパを忘れないこと・ママを守ること・絶対に泣かないこと」
です。
幼いアマンダには難しかったのでしょう。
当時アマンダは、代わりに3つの約束を守ってくれるイマジナリーを生みました。
少年・ラジャーにたくした約束とは、
「消えないこと・ママを守ること・絶対になかないこと」
です。
最後のシーンでは、想像力により“泣かない設定”に拵えられたはずのラジャーが、ボロボロ泣いています。
一方、アマンダは泣いていません。
アマンダは強くなりました。死亡してもおかしくない事故に見舞われましたが、頑張って元気になりました。
今後はアマンダ自身が母親を守っていくのでしょう。
つまり、ラストシーンでふたりが「最後の冒険」に出かけたのは、
もうアマンダには「イマジナリーフレンド」が必要でなくなるからなのです。
考察3:伝えたいことは?
イマジナリーフレンドは、子供の心のケアや成長の支えとして必要なものだとされています。(アマンダも父親を亡くしていましたね。)
伝えたいこと(メッセージ)としては、
「大人もあなたと同じだった、いずれあなたも成長する、遊べるうちに、めいっぱい空想上のお友達と遊びなさい」……という子供たちへ向けられたもの。
また「イマジナリーを恐れないで。きっとあなたにもいたことがある。イマジナリーは今でもあなたを見守っている、幸せを願っている」……という大人たちに向けたメッセージもあると思います。
子供時代は楽しいけれど、いつまでも子供のままではいられません。
いずれ大人になり、現実を見つめ、未来の子供たちを見守る役目があります。
イマジナリーとの別れは寂しいけれど、決して悪いことではありません。
そのことを伝えるためにも、Mr.バンティングのようなモンスターを描いたのかなと思います。
また、成長と共に忘れることが多いのだそう。
【屋根裏のラジャー】アマンダは死んだ(死亡)?/ラストの意味/伝えたいこと考察まとめ
今回はアニメ映画『屋根裏のラジャー』について考察してみました。
その結果、
- アマンダは死んだ(死亡)?…死亡していない。
- ラストシーンの意味…アマンダが成長したため、ラジャーとお別れを迎えるという意味。
- ・伝えたいことは?……子供は成長しいずれイマジナリーとのお別れはやってくる。だが見守ってくれている、というメッセージ。
となりました。
素晴らしい映画でした。
とても面白い題材だと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。