映画『そして僕は途方に暮れる』浮気相手の正体と結末、病気説まで徹底考察

映画『そして僕は途方に暮れる』は、逃避癖のある男を描いた衝撃作。

この記事では、映画鑑賞後に「結局どういうこと?」と途方に暮れてしまう以下の3つの疑問点について、ネタバレありで徹底考察しています。

  • 浮気相手は誰?女性の正体は
  • なぜ振り返る?ラストシーンの真意は
  • 主人公は病気?劇中に散りばめられた伏線

逃げ続けた先に何があるのか。本作の核心に迫る謎を、公式メッセージや精神医学的な視点を交えて深掘り解説していきます。

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裕一(藤ヶ谷)の「浮気相手」の正体の考察【そして僕は途方に暮れる】

裕一の浮気相手は、バイト先の先輩である毎熊が開いたコンパで知り合った女性です。

  • 浮気相手との出会い: 先輩主催のコンパで出会った女性です。
  • 浮気相手との別れ:彼女にバレたその日に浮気相手とお別れしました。
  • 浮気相手の性格が垣間見えるエピソード:彼女の里美(演:前田 敦子)家を訪ねてきた浮気相手の「不気味な微笑み」。

これらのシーンでは、浮気相手すらも『面倒なトラブルの種』として切り捨て逃げ出したかった、彼特有の思考回路が表れています。

裕一の浮気相手は、一時の迷いの象徴であり、物語の日常を壊す最初の引き金となった存在です。


【浮気相手のキャストについて】

浮気相手のキャストは、エンドクレジットから下京慶子さん小林千夏さんと推測されます。

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ラスト考察

最後に裕一が振り返った理由

劇中、裕一が何度もカメラ(観客)を振り返る演出がありますた、そこには三浦大輔監督が仕掛けた巧妙な「罠」がありました。

  • 「あなたならどうする?」という問いかけ:公式インタビューで明かされている、監督からの無言のメッセージ。
  • 観客を映画に参加させる構図:観客をただの傍観者から、裕一の逃避行の目撃者、そして当事者へと引きずり込むギミック。

したがって、劇中で裕一が幾度となく振り返るシーンは、映画を安全な場所から観ることを許さない、監督からの挑戦状といえるでしょう。

ハッピーエンドではない理由:「逃げ癖」から学ぶ教訓

多くの観客が途方に暮れたラスト。なぜ、裕一と彼女の復縁という救いを用意しなかったのでしょうか。

  • 映画タイトルの回収:どん詰まりの状態で途方に暮れてこそ、この物語は完成したのだといえます。
  • 教訓:逃げ続ければ「なんとかなる」という甘い幻想を打ち砕き、「大切なものを失う痛み」を通じて現実と向き合うことの大切さを教えてくれます。

この結末は、裕一が「面倒くさいことを後回し」にしてきた代償といえるでしょう。

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裕一の病気説(ADHD)について考察

作中に明確な病名は出てきませんが、裕一の行動特性として「ADHD(注意欠如・多動症)」に近い性質が強く見られます。

里美との修羅場になった直後に別れを告げているシーンでも、彼女への誠実さゆえの決断というよりは、むしろ、これ以上彼女から責められる、気まずく重苦しい空間から一刻も早く抜け出したかっただけでした。

「計画が立てられない」「衝動的に家を飛び出す」「人間関係のリセット癖」「追い詰められないと動けない」といった描写が、裕一の特性と一致します。

映画『そして僕は途方に暮れる』を観た筆者の感想

一見、裕一はだらしないですが、素直で周りに影響されやすいところがのかわいらしいなと思いました。気を遣ったり、悪ぶってみたり、謝りに行ったり……。

裕一を「クズ」として切り捨てられないのは、ADHDの症状を彷彿させるなど、現代人が抱える生きづらさが投影されているからかもしれません。

本作の魅力は、彼の持つ危うさに詰まっていると思いました。

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まとめ:『そして僕は途方に暮れる』浮気相手・ラストについての考察

今回は、映画『そして僕は途方に暮れる』の最大の謎をネタバレありで考察・解説しました。

  • 浮気相手の正体は?:仕事先の先輩が開いたコンパで出会った謎の美女。
  • ラストシーン(最後)で振り返る理由:「あなただったらどうする?」という監督からの問い。
  • 裕一の病気説:ADHDなどの特性に近い、極端な先延ばし気質。

藤ヶ谷太輔さん演じる主人公・裕一の徹底した「クズっぷり」に、共感と嫌悪感の狭間で揺さぶられた方も多いのではないでしょうか。

主人公の逃避行の果てに、自分自身の生き方を見つめ直すきっかけをくれる本作。単なる「クズ男の物語」では終わらない、深いメッセージを受け取ってみてください。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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