ディズニー映画『私ときどきレッサーパンダ』についてです。
監督は、ピクサー初のアジア系女性監督・ドミー・シーさんです。
本作においては「思春期のリアルな物語を描きたかった」といいます。
登場するキャラクターは人間味があって、女同士の友情もリアルです。
コミカルで大変可愛らしい作品ですよね。
一方、本作には「ポリコレ映画だ」という評価があるようです。
気になるところですよね。
ということで本記事では、
「上映中止の理由は?」
「なぜ『ポリコレ』と言われているの?炎上した理由は?」
「毒親エピソードってなに?」
についてまとめていきたいと思います。
もしご興味のある方は、ぜひ最後までご覧くださいませ。
『私ときどきレッサーパンダ』主な登場人物/キャスト
■ミリアム/関根有咲…メイ・リーのお友達。
■プリヤ/田村睦心…メイ・リーのお友達。
■アビー・パーク/れいみ…メイ・リーのお友達。
■ミン・リー/木村佳乃…メイ・リーの母親。
■4TOWN/Da-iCE…メイ・リーたちが推すボーイズグループ。
『私ときどきレッサーパンダ』上映中止の理由は?
コロナによる影響で中止になりました。
2022年3月11日、映画『私ときどきレッサーパンダ』は全米公開を予定していましたが、コロナの影響により中止になりました。
その他、『あの夏のルカ』『ソウルフル・ワールド』も同じ理由で上映中止となりました。
その結果、ディズニー公式動画配信サービス「Disney+(ディズニープラス)」での配信となりました。
日本では、2024年3月15日から上映されます。
ポリコレとは?
そもそもポリコレとはなんでしょうか?
ポリコレとは「ポリティカル・コレクトネス(political Correctness)」の略です。
辞書には“言語表現や創作物、社会制度などからあらゆる差別をなくすべきだという考え方”とあります。
具体例をあげると「看護婦」「保母」「スチュワーデス」という言葉の代わりに、「看護師」「保育士」「キャビンアテンダント(CA)」という言葉が出てきましたね。
こういった差別的な表現をなくすという考え方を指す言葉が「ポリコレ」です。
そして、ポリコレが強調されている映画作品が「ポリコレ映画」と呼ばれます。
『私ときどきレッサーパンダ』が「ポリコレ映画」と言われる理由【炎上】
主要登場人物が“ルッキズム”に配慮したキャラクターデザインになっているから
です。
(※“ルッキズム”=“外見至上主義”)
視聴者からは、
「登場人物みんな不細工!」
「ポリコレに配慮しすぎ!」
という批判の声が上がっています。
主人公メイメイとお友達は、アジア系カナダ人のグループです。
本作を視聴した方はお分かりかと思いますが、主要キャラクターたちは、決して「美女」とはいえないオタク女子たちなのです。
因みに、筆者は主人公・メイと、友人・プリヤ(肌が浅黒い少女)が可愛いと思いました。
しかし、それは内面からくる魅力です。
「美少女だ」という印象は受けませんでした。
『私ときどきレッサーパンダ』がなぜ炎上したのか考察!
本来、ポリコレに配慮することは良いことです。
一体なぜ、映画『私ときどきレッサーパンダ』は叩かれてしまったのでしょうか?
- 鑑賞するなら美女がいい
- 娯楽だから
1:鑑賞するなら美女がいい
前提として、人々は美男美女が好きだからというのがあると思います。
(※B専《ブサイク専門》という方も一部います)
「目の保養」「眼福」という言葉があるように、作中の登場人物が美男美少女であることはひとつの楽しみになります。
たとえそれが小説(文章)だとしてもワクワクしますね。
これは人の感性であり、コントロールできない部分です。
俳優に美人が多いのも、ファンがつきやすく視聴率がとれるからです。
「容姿が良い」というのは、作品の登場人物に好意を抱かせるのに有効な手段なのです。
“ポリコレ(ルッキズム)に配慮した映像作品が爆死”という現象は、理にかなっているといえます。
どうせ鑑賞するなら、美男美女がいいのです。
2:そもそも、娯楽だから
映画(娯楽作品)のなかでポリコレを強調したからだと考えます。
そもそも、人は癖のない顔立ち=美人だと認識するそうです。
つまり、私たちが普段“美男美女”だと認識する顔は「癖がない(整っている)顔」ということです。
よって、ルッキズムに対応する作品にするなら「普通・平凡な顔」では機能しません。「個性的」にするしかないのです。
「わざわざお金や時間を対価として払うのなら、ブサイクではなく、美男美少女が観たい!」
というのが視聴者の本心だと思います。
もしこれが教育映像だったなら、文句を言う人は少ないはずです。
映画作品は娯楽を求めて視聴する人が殆どです。
『私ときどきレッサーパンダ』どうすればポリコレでも炎上しなかったのか?
- 容姿を変えるだけじゃだめ!
- 1人ぐらい美人もいれて目を楽しませる!
1:容姿を変えるだけじゃだめ!
容姿を変えるだけでなく、美男美女だった場合と同等に魅力的に見せてあげる必要があるのだと思います。
何故なら、ただ単にキャラクターの容姿を入れ換えるだけだと、「ルッキズムに配慮しました=主人公は不細工です」という裏メッセージの方が先行してしまうからです。
事実、「むしろ偏見」という声が生まれています。
Turning Red(私ときどきレッサーパンダ)観た。かなりキツいものがあるなコレ…。ほんとにピクサー…???ポリコレだし、ある意味人種差別じゃない??醜悪に描かれすぎじゃない??アジア人としてちょっと嫌な気持ちになった……
— あぱり (@wooooof_apr) March 21, 2022
例えば、
「このヒロイン、太ってるけど性格がよくて、美人より男の子に好かれている!」
「このヒロイン、不細工を武器にして笑いをとるなんて、明るすぎ!どんどんかわいく見えてくる!」
などの説得力を与えられたら申し分ないのではないでしょうか。
もし美少女に置き換えた場合に、そちらの方が魅力的だと感じる場合に気になるのだと思います。
単に容姿を変えるだけだと、「なぜこのキャラデザなの?=ああ、ポリコレね」的なストレスを与えてしまうように思います。
2:1人ぐらい美人もいれて目を楽しませる!
それか、単にお友達の一人くらいは美少女にしてしまえば良かったのかもしれません。
何故なら、アジア系美人もいっぱいいますので、
むしろ、そちらの方が自然にも思えるからです。
因みに、男性キャラには美男子がいますね(4TOWN)(コンビニ店員・デヴォン)(黒髪のクラスメイト)。
仮に、そこで女性視聴者の需要を満たせたとして、男性視聴者へのサービスが足りなかった可能性はありそうです。
本作は女性がメインスタッフということで、
どちらかというと女性ウケの良さそうな作品だなと思います。
かくいう筆者も女性で、数回視聴するくらいには好きでした。
レッサーパンダがモフモフでカワイイです!
『私ときどきレッサーパンダ』の毒親エピソードまとめ
思春期のメイに対する毒親エピソードをまとめると以下になります。
- 娘がこっそり描いた異性のイラストを、勝手に本人見せる。
- 「忘れ物!」と言って、娘のクラスメイトの前でナプキンを見せる。
- 娘の趣味を認めない。
- 親からされて嫌だったことを、娘にする。
メイ:「ママに認めてもらうためにいつも頑張ってたから、ガッカリされるのが怖かった」
出典元:映画『私ときどきレッサーパンダ』
実際にこういった毒親を持っていた視聴者は、肩に力が入ったでしょうね。
物語の最後には、娘に理解を示したところが良かったと思います。
数々の毒親エピソードに度肝を抜かれました。こんな恥ずかしいような体験、思春期に味わったことのある人が殆どなのでは。
怖いものみたさでゾクゾクしました!
本記事では「ディズニー映画はなぜポリコレになったのか」「『ストレンジワールド』が“ポリコレ”“爆死”と言われる理由は?」…
『私ときどきレッサーパンダ』はポリコレ?炎上なぜ?上映中止の理由?考察まとめ
今回は映画『私ときどきレッサーパンダ』がポリコレ映画言われる件などについてまとめてみました。
- 上映中止の理由…コロナウイルスの影響によるもの。
- 「ポリコレ映画」と言われる理由…主要人物たちがルッキズムに配慮したキャラクターデザインだから。
- なぜ炎上したのか考察…映画(娯楽作品)でポリコレに配慮したから。
- 毒親エピソード…思春期の娘の絵を勝手に見せたり、生理用ナプキンを持ってきたり、趣味を制限するから。
という結果となりました。
ポリコレは加減が難しいですね。
今後とも素敵な作品が増えていくと良いと思います。
ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。