『流浪の月』ケチャップの意味は?気持ち悪いのはなぜ?

映画『流浪の月』についてです。

せっかく時間をかけて観賞したのに、その感想が「気持ち悪い」だとしたらちょっと勿体ないですよね。

この記事では、原作小説をヒントに 物語の真相をネタバレありで徹底解説していきます。

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流浪の月│ケチャップのシーンの意味は?

机の上にあるケチャップ

『流浪の月』には、文が更紗の口元についたケチャップを拭うシーンがあります。

  • 映画:ラストに、更紗のケチャップを拭うシーンが回想として差し込まれる。
  • 原作(小説):序盤のほうに更紗のケチャップを拭うシーンがある。終盤にその理由も説明されている。

映画では、ラストに更紗の唇のケチャップをぬぐうカットが差し込まれているため、「……もしかして、幼い更紗に性的な悪戯をしていたのでは?」などと想像が駆り立てられてしまいます。

これでは観賞後も安心できませんよね。

ネット上にはさまざまな考察がされています。なかには、唇と女性器を重ね合わせる考察も!


かくいうわたしも「ケチャップのシーン、意味不明!」「なんか気持ち悪い!」と感じていたうちの一人です。

しかし、映画観賞後に気になって原作を読んだところ、すんなり意味が分かりました。

文は、ケチャップを拭うフリをして、更紗の唇に触れることで、幼い女性なら恋愛感情が沸き上がることを期待していたのです。

しかし、観賞後にいろいろな可能性を想像させることは、李監督の狙い通りだったのかもしれませんね。

【関連記事】『流浪の月』下半身どうやって撮影?文の病気や母親・最後のセリフ

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流浪の月│気持ち悪いと言われる理由

道端をひとりで歩く幼女

この映画、非常に「気持ち悪い」という声が多いです。

その理由はというと、本作のヒーロー・文に「幼女趣味」(所謂ロリコン)疑惑」があるからなのです。

……しかしこの映画、本当に「気持ち悪い映画」なのでしょうか?

実のところ、じっくり映画鑑賞してみれば、本作のヒーローは「幼女趣味」でないことを理解できます。

先述した「ケチャップの意味」からも分かるように、文の正体は「幼女趣味」の皮を被った「下半身の病気をもった人」なのです。

文は女性に恋愛感情が持てないくらいに、コンプレックスを抱いていたのです。

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流浪の月│原作との違いは?

物語のスタートが違います。

  • 映画:事件から十数年後から物語が動きだす。
  • 原作(小説):更紗の「小学生時代」から物語はスタートする。「日常からの転落」「公園でのふたりのやりとり」が描かれている。

この差は小さいようで大きいです。

たとえば、映画にあった「更紗は変わらないな」というセリフ。

更紗の幼少期を知ることで共感できますし、15年後の各エピソードの良さが爆発するように思うのです。

原作小説の読了後は「気持ち悪い」とは程遠い感情があり、満足感があります。


原作小説『流浪の月』は、わたしが読んできた作品のなかでも読みやすかったです。映画で採用されたシーンと照らし合わせるのも楽しみのひとつでした。

きっと「気持ち悪い……」とは別の感情となにかと出会えるはずです。

まだの方はぜひ、一度原作小説も読んでみてくださいね。

小説『流浪の月』のサンプルを読んでみる

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流浪の月│作品情報

作品名『流浪の月』
公開日2022/5/13
制作国日本
上映時間150分(2時間30分)
監督・脚本李相日
主演広瀬すず、松坂桃李
(映画『流浪の月』作品情報)
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『流浪の月』ケチャップの意味・気持ち悪い理由についてまとめ

今回は映画『流浪の月』についてまとめてみました。

  • ケチャップのシーンの意味……文が自分の気持ちを確かめた。性行為の象徴ではない。
  • 気持ち悪いと言われる理由……一見、ロリコン作品だから。
  • 原作の違い……小説原作のほうが、更紗が史に誘拐されるまでの描写が細かい。理解しやすい。

以上の結果となりました。

この記事では原作を基に幼女趣味を否定はしましたが、あなたが「いや、やはりこれはロリコン映画だ!」と感じたのなら、それもまた1つの正解なのでしょう。

以上となります。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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