ロサス王国の王・マグニフィコ王についてです。
映画『ウィッシュ』が大ヒット上映中です。
筆者自身は映画を観たあとに名曲『無礼者たちへ』を歌うシーンが頭から離れず、すっかりマグニフィコ王のファンになってしまいました。登場キャラクターのなかでマグニフィコ王が1番好きです。
でもヴィランなのにな……とネット上の反応を観てみたところ、同じようにマグニフィコ王に心を奪われてしまった人たちが続出していて驚きました!
真の主人公はマグニフィコ王であり、真のヴィランはアーシャだ!
という声が後を絶ちません。
この意見は海を越えて海外でも同じような反応だそうです。面白いですよね。
なぜこんなことになっているのでしょうか。
ということで本記事では、マグニフィコ王の魅力について考察していきたいと思います。
- マグニフィコ王は悪くない!
- マグニフィコ王は可哀相!
- 大人気の理由
- マグニフィコ王のその後は?
もしご興味のある方は、ぜひ最後までご覧くださいませ!
※個人的な見解、ネタバレを含みますので、十分ご注意ください。
【ウィッシュ】あらすじ・ストーリー
願いが叶う魔法の王国ロサスに暮らす少女アーシャの願いは、100才になる祖父の願いが叶うこと。だが、すべての“願い”は魔法を操るマグニフィコ王に支配されているという衝撃の真実を彼女は知ってしまう…。みんなの願いを取り戻したいという彼女のひたむきな思いに応え、夜空から舞い降りてきたのは“願い星”のスター。スターに導かれ、相棒である子ヤギのバレンティノら仲間と共に、アーシャは立ち上がる。 「願いが、私を強くする」――アーシャとスターの運命の出会いが、王国に巻き起こす奇跡とは…?
ディズニー映画『ウィッシュ』│ Disney
マグニフィコ王は悪くない!
悪くない理由1:100歳のサビーノ
アーシャの祖父・サビーノを例にとってみます。
劇中で、サビーノは100歳を迎えます。
世界観から察するに、医学はさほど発達していないでしょう。
にも関わらず、サビーノが100歳まで生きているということは国の環境や社会保障が良い・魔法医療技術が発達していると推測できます。
「100歳」について称える描写はないことから、ロサス王国においては長寿ということもなく、自然な現象のようです。
事実、マグニフィコ王は「必要なら服をあげる。真っ先に手を貸すさ」「住む場所がなくて困っているなら、私の城においで。もちろんタダで良い」「愚痴も聞いてやる。与え続けてあげる」と歌っています。
またロサス王国には法使いはマグニフィコ王ただ1人です。
悪くない理由2:リスクヘッジ
月に1回願いを叶えている!
マグニフィコ王は「問題ない」と感じた願い事についてはきっちりと叶えています。
過去一年には14の願いを叶えています。一ヶ月に1回以上叶えていることになります。
選別から始まり、かなりの大仕事でしょう。
アーシャの祖父の「願い」にある穴
賢王マグニフィコ王はリスクヘッジも欠かしません。
マグニフィコ王は、「人々の心を動かしたい」というアーシャの祖父の願いに対して懸念を抱きます。
何故なら、魔法で叶えれば「人の心を動かす音楽」が絶対になるからです。常にバフがかかっている状態です。聴く人物に制限をかけることはできません。スパイや悪人の可能性もあります。
例えば「人々の前で音楽を披露したい」「上手になりたい」という願いだったなら問題なかったはずです。
アーシャを信用して素直な気持ちを告げたマグニフィコ王のことを思うと、無念…。
アーシャに「君の願いは、私の助手になることじゃないか?」と聞いたことから、手助けがほしいと考えていた時期だったのでしょう。
悪くない理由3:努力した者だからこそ響く「正論」
マグニフィコ王は生まれながらの天才ではありません。膨大な魔術書を読み、努力したからこそ偉大な魔法使いの王となりました。ロサス王国が争いに巻き込まれることなく、貧困も生みませんでした。
マグニフィコ王の言葉を例にとってみます。
マグニフィコ王:「みなここにくるのは、自分では願いを叶えられないからだ」「わたしは彼らが叶わない願い事を忘れて、煩わされることのないようにしてやっているんだ」
映画『ウィッシュ』
マグニフィコ王の元に捧げられる夢は“努力しようとせず、魔法に頼らないと手が届かないと判断した夢”でした。
願いは1つとは限らないはず。また新たな願いを胸に抱くことも出来たのではないでしょうか。
例えば、面白味のなくなってしまった「ねぼすけ・サイモン」のケースもありますが、特に変わりなく過ごしている「アーシャの祖父・サビーノ」のようなケースもあります。
マグニフィコ王は可哀相!
可哀相な理由1:悲しい過去
マグニフィコ王には悲しい過去があります。
悪者に王妃との間にできた子どもを亡き者にされてしまったのです。
同じ悲劇を繰り返さないため、“願いを守る国・ロサス”をつくります。
可哀相な理由2:恩知らずの国民
劇中で、印象的なシーンがあります。
暮らしやすいがために、完全に「脳死」状態です。
コミカルで面白いと感じた反面、マグニフィコ王の気持ちになると痛まれなくなったものです。
マグニフィコ王が歌う『無礼者たちへ』のミュージカルシーンに反響があります。
足元にしがみついてくる鎧(国民に見立てている)を蹴とばすシーンでは、「スカッとした!」「きもちい!」という声も。
マグニフィコ王は決してこの愚痴を国民にぶつけている訳ではありません。実際に蹴り飛ばしている訳ではありません。お城で1人でうたっていて、誰にも迷惑をかけていないのです。
地位の高い人は頼られることが多くなるもの。日ごろ頑張っている人が、1人で人知れずストレスを発散しているシーンです。ストレス発散は大切です。
可哀相な理由3:アーシャに追い詰められてしまう
マグニフィコ王は根っからの悪人・独裁者という訳ではありません。
むしろ、元々は聖人のように思えます。
暴走したのは、国を守ろうとしたからでした。
マグニフィコ王の人柄が分かる一節に「休日の趣味はボランティア」というのがあります。
一生懸命国を守ってきたところ、アーシャにこれまでの政策を否定され、国民たちに疑われ、心のバランスが崩れてしまったのでしょう。誰にでもそういう時はあると思います。
マグニフィコ王は、
「絶望的な状態には、絶望的な力が必要だ」
と自らの身を犠牲にして力を得ます。
マグニフィコ王は大人気!
その他にもマグニフィコ王の魅力は沢山あります。
イケメン
圧倒的なビジュアルです。「イケオジ」ですよね。
表情管理も完璧です。
福山雅治さんやクリス・パインさんの歌声のせいでしょうか、色気もあるようです。
ナルシストで謙虚
個性的で自信家なところも大きな魅力です。
そして謙虚です。なんでも解決する代わりに、見返りは「少しの尊敬」「感謝の気持ち」が欲しいのだといいます。
「褒めるバリエーションを増やしてほしい」のだと言います。
「キュート」でもいいのだそうです。
ネット上では「マグぴ」の愛称で愛され、「ロサス王国入国希望者」が後を絶ちません。
マグニフィコ王のその後は?
マグニフィコ王は、杖に閉じ込められてしまいました。
恐らく、その後、王妃によって、杖のままどこかにかけられているのでしょう。
悲しいですが、明確に「死」の描写されていないことが、マグニフィコ王ファンとしては救いとなっています。
その後について考察
マグニフィコ王がいなくなったことで、ロサス王国に綻びが出ると思います。
何故なら、
- 兵士やメイドの描写がない
- アーシャを追いかけるときにも、兵士は使わず、魔法で洗脳した「サイモン」だけだった。
からです。
以上のことから、マグニフィコ王はほぼワンオペで仕事をしていたと推測できます。
マグニフィコ王が魔法を駆使していないとあり得ません。
となると、フェアリーゴットマザーとなるであろうアーシャが頼りですが、アーシャの魔法の性質や力量からはすぐ代わりになるとは思えません。
『ウィッシュ』の続編を待望する声も!
現時点で続編の発表はありません。
今後も、あまり期待できなそうです。
何故なら本作『ウィッシュ』は日本では大ヒットしているのですが、その他の国ではコケてしまっているそうです。
日本でのヒットに対しては「日本は可愛いもの(スター)が好き」「日本はディズニー好き」と解釈したようです。
確かに日本人にはディズニーファン多い気がしますね。
個人的には「マグニフィコを杖から出すための冒険」が始まり、ラスト、ロサス王として再度王様になるという展開を観てみたいです。(マグニフィコ王も、杖のなかでそれなりに反省ずみ…)
スクリーンから出てくるというのも楽しそうです。
日常など短編アニメでもいいので、ディズニープラスなどで配信してもらえたら有難いですね。
期待して待ってみたいと思います。
「マグニフィコ王は悪くない!可哀相!」について考察まとめ
今回は大人気のマグニフィコ王について考察してみました。
「マグニフィコ王は悪くない」「可哀そう」「大人気の理由」「その後」などについて考察していきました。
感じ方は人それぞれですが、本記事では
「マグニフィコ王は悪くない、可哀相」
という結論になりました。
ご参考になりましたら幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。